「はりやお灸ってどうなの?」とご不安な方へ
鍼灸治療が初めての方であれば、まず真っ先に思い浮かぶ不安は、鍼灸の効果についてではないでしょうか?「気」や「ツボ」といった考え方は西洋医学には無いからです。そのため、「鍼灸は非科学的で怪しい」と言われた時代も過去にはありました。
ところが、西洋医学や科学の進歩に伴い、鍼灸のメカニズムがようやく科学的に解明されるようになってきたのです。そして今では、西洋医学の拠点である欧米各国でも非常に高く評価されています。
欧米諸国での鍼灸治療の評価
- 1997年、アメリカのNIH(国立衛生研究所)が、鍼灸治療の科学的有効性を認める
- ドイツのBMG(連邦保健省)は、2000年〜2005年に30万人規模の研究を行った結果、鍼灸治療の有効性を認め、保険の認可を行う(腰痛や膝関節症など)
- 2000年、イギリスの医師会が鍼灸治療の有効性を認める(チャールズ皇太子も鍼灸治療好き)
- 1998年時点で、アメリカの医科大や医学部の60%が、鍼灸治療を含む補完・代替医療のカリキュラムを組んでいるなど
鍼灸のメカニズム
近年の研究により、ツボ(経穴)とは、刺激を感知するセンサーが沢山集まっているところだということが分かってきました。そして、鍼灸によってそのセンサーを意図的に作動させることで、脳の司令部にその情報が伝わり、様々な反応を引き出しているのです。
例えば、鍼によるツボ刺激で、脳の視床下部が反応し、脳内麻薬とも呼ばれるモルヒネ様物質(エンドルフィン等)が分泌され、痛みが和らぐことが、MRIを使った研究によって確認されています。(明治国際医療大学 樋口教授ら)
また、2011年には、鍼で「筋膜上圧刺激」を行うと、その情報が自律神経をコントロールしている脳幹にも伝わり、リラックスさせる時に働く副交感神経を有意に増加させる、という論文も発表され、脚光を浴びています(名古屋市立大学大学院 早野教授ら)。
いずれにしても、鍼灸治療によって血行が改善されたり、自己治癒力や免疫力がアップしたりすることで、結果的に悩みの種であった症状も改善されていく、というのが鍼灸治療の大きな特徴です。
うんざりする痛みで病院や整体を転々としてきた方へ
慢性的な肩こりや腰痛…。そのせいで、何をするにも辛いししんどい。でも、どこへ行っても良くならない。薬ばっかり飲む生活はもう嫌。何とかならないの!?
そんなお悩みを抱えた方が当院には沢山いらっしゃいます。そして、当院で痛みの無い生活を取り戻し、今では元気に自由な生活を送られています。
お医者さんが言いたがらない痛みの本当の原因
これだけ西洋医学が進歩しているのに、首痛や腰痛の患者さんは毎年増えています。こうした危機意識のもと、WHO(世界保健機関)の呼びかけで2000年から世界的な大規模研究が行われました(運動器の10年)。その結果、今までの医学常識を覆すような新事実が分かってきました。
最近の研究で分かった主な新事実
1. 画像診断はあてにならない
- 画像診断の結果(構造的な異常)と痛みの症状は関係ないことがほとんど(※上図参照)
- 医師の診断では、腰痛の約85%が原因不明
- 早期に画像診断を行うと、腰痛が長引く(誤った思い込みをしてしまうため)
2. 心理的・社会的ストレスが痛みの原因となる
- 認識の仕方で痛みの感じ方が変化する(「痛いの痛いの飛んでいけ〜」)
- 以下のような要因があると、症状が慢性化しやすい
- 精神的・心理的ストレスが大きい(恐怖や不安が強い、夫婦や家族関係の悪化、否定的な思い込み)
- 仕事や社会的なストレスが大きい(失業、仕事への不満やプレッシャー、職場での人間関係不和)
- 補償がある、保険が利く、治療者への依存が強い
- 全身の健康度が低い、睡眠障害がある
- 安静や運動制限をする傾向が強い
3. 慢性痛の大半は骨ではなく、筋筋膜の問題
- 慢性的な腰痛や肩こりの95%は筋筋膜性疼痛症候群(筋肉や筋膜などのしこりが原因)
- 椎間板ヘルニアの手術は、してもしなくても5年後には差がなくなる、手術をしなかった群で障害が残ったケースは1割弱
つまり、長引く痛みの本当の原因は、
①筋肉や筋膜のしこり
②社会的・心理的要因
③全身の健康度の低さや運動不足
が原因となっている可能性が高いということです。
当院で行う三位一体の治療
治療理論 | 治療内容 | 筋筋膜のしこりへの治療 | 自律神経の調整 | 全身の健康度の改善 | |
---|---|---|---|---|---|
一般的な整形外科 | 西洋医学 | 手術、投薬、電気 | △ 治療器による |
× | × |
一般的な接骨院 | 西洋医学 | 手技、電気 | △ 手技だと限界がある、負担も大きい |
× | △ |
一般的な整体院 | 独自理論 | 整体 | × | × | △ |
一般的な鍼灸院 | 東洋医学 | はり、灸 | × | △ | ○ |
こもの鍼灸院 | 東洋医学+西洋医学 | はり、灸、整体、アロマ | ○ 即効性がある、負担も少ない |
○ 鍼灸、整体、アロマを併用 |
○ 循環器や内臓も調整 |
当院では、ギックリ腰などの急性の強い痛みに対しては、鍼治療で即座に痛みを鎮めていきます。
また、何ヶ月も何年も痛みが続いているような慢性痛に対しては、東洋医学と西洋医学を統合した3つのアプローチにより症状の改善と全身の健康度を高めていきます。
1. 筋肉や筋膜へのアプローチ
手では触れない深部の筋肉や、ほぐせない程コリ固まった筋肉というのがあります。無理に強く揉んだり押したりしても、筋肉が痛んで揉み返しが起きてしまうだけです。しかも、しつこい痛みの大半はこうした筋肉が原因であることがほとんどです。
当院で行うトリガーポイント鍼治療なら、最小限の負担で、手技では難しい筋肉や筋膜にまでアプローチし、痛みの根源を取り除いていきます。
また、自分ではなかなか伸ばせない関節や筋肉を整体で動かし伸ばしたり、体の土台となる骨盤の歪みを骨盤矯正で整えていきます。動作時のポイントや日常生活での注意点などもお伝えします。
2. 心や自律神経へのアプローチ
はりやお灸によるツボ刺激で、気の高まりや自律神経の乱れを整えていきます。
また、心が緊張すると身体に不調が現れます。ですから当院では、エコサート認証を受けた完全オーガニック製法の医療用最高級アロマを使ったトリートメントも行っています。
香り・効能・安全性の全てにおいて一級品のフランス「ラドローム社」のアロマと、キャリアオイルにアルガンオイルやゴールデンホホバオイル等をブレンドした贅沢なトリートメントで、心の底から癒しを体感して頂けるはずです。
3. 循環器や内臓へのアプローチ
はりの刺激やお灸の温熱刺激で、冷え性や血行不良の改善、内臓機能の強化をしていきます。
頭痛持ちや身体のだるさ、気分障害などの自律神経失調症や冷え、月経痛などなど、原因は特定できないけれど、身体の不調が続いている、という方が近年増えています。こうした不定愁訴のほとんどは、病院では有効な治療が行えません。
鍼灸治療なら、その刺激によって強制的に身体の内部の生理反応を引き出し、血流や内臓機能の改善、免疫力や自己治癒力の強化を通じて、体質そのものを変化させていくことができます。
できるだけ薬を飲まずに、体調を良くしたい方へ
体調が悪いのに、病院では「特に異常なし」の診断。整形外科や脳外科、精神科、心療内科…、色々な科に回され、薬はどんどん増えていったのに、全然良くならない。むしろ薬の副作用なのか、違う症状も出てきているし。症状がひどいと普通に生活するのも辛いのに、周りからは怠けているように見られたり。仕事ができなくなった分、収入も減っているし…。そのくせ薬代だけがどんどん増えていっている。
こんな症状の方がよくご来院されています
- 頭痛 (片頭痛、緊張型頭痛)、めまい、吐き気、眼精疲労
- 疲れやすさ、だるさ
- 風邪、悪寒、微熱が続く
- 更年期障害(男性更年期含む)、顔がほてる、多汗、動悸、睡眠障害、気分障害、疲れやすいなど
- イライラする、憂うつになる
- 食欲不振、便秘、下痢、胃痛
- 月経痛、月経不順など
西洋医学との違い
「上医は未病を医す・中医は人を医す・下医は病を医す」
これは、中国の医聖といわれたソン・シバクが記した言葉です。この言葉の通り、東洋医学では、病気になってから治すのではなく、病気を未然に防ぐことを最終的な使命としています。
西洋医学では、何らかの原因を科学的に特定できなければ、定型の疾患に分類できないため、有効な治療を行えません。一方、東洋医学では、病名ありきの治療ではなく、その人の体質や体調の崩れを診て、そのバランスを鍼灸の刺激で整える治療です。これにより血液の循環や免疫力、自己治癒力が高まり、結果的に症状も治っていくのです。
西洋医学と東洋医学のどちらが優れている、という問題ではなく、それぞれに特徴や得意・不得意がある、ということです。
西洋医学 | 東洋医学(鍼灸) | |
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向き合うもの | 病気 | 目の前にいる人 |
診断方法 |
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診療方針・内容 |
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得意な分野 |
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鍼灸治療の研究報告の一部
- 自律神経系の症状の93%で鍼治療によって何らかの有効性が認められた(45症例)。症状の平均改善率は53.5%であった。3年間継続した場合、平均改善率は77.3%まで向上した。(矢澤一博)
- 緊張型頭痛の患者40名を2群に分けて比較交差試験を行った結果、電気鍼を行ったグループの方が頭痛の頻度や持続時間、痛みの強さ等の点で有意な改善を示した。(Xue CCら)
- 日本頭痛学会の慢性頭痛の診療ガイドラインの中でも、片頭痛や緊張型頭痛の治療法の一つとして鍼治療が推奨されている(日本頭痛学会)
- 風邪で来院した患者215名に対して、鍼治療の前後で風邪をひいた回数の調査をした結果、通院期間2年未満の45.9%で改善が報告され、4年以上になると82.8%が風邪をひくにくくなったと報告した。(東洋医学研究所)